カービューティープロ115 航海日誌 ブログをご覧いただきまして誠にありがとうございます。
経年車の施工はウェルカム!新規経年車こそ、当店の実力を実感して頂きたいと思っていますので熱が入ります。
11月の難車の2台、MINI COOPER Sと今回のAUDI S4avantでした。
この手の車が来るとは想定してませんでしたけど、下取りプランでのプレゼンが出来て良かったと思っています。
今回のAUDI S4 avant、ご紹介の前にオーナー様ごめんなさい。今後迷いを正すためにも正しく情報を提供したいと思いますので
私の開示できる範囲内で公開したいと思います。
こちらのS4 avantは今年5月末に購入されたお車。
ディーラー系中古車で、納車時コーティングが¥50000との事で納車前に済ませたそうです。
当店での施工を考えていたそうなのですが、ディーラー施工が安く済むならと思い決めたようなのですが間違いの元。
ちょっと問題点を挙げておきましょう。
1)ガラスの鱗がとてもきになる。
2)塗装面も一見綺麗だが傷がきになる
3)リアのガラスが、日中は良いが、夜のライトの光がとてもぼけて見える
主にオーナー様が気になられた点でした。
私が気になった点
1)ガラスの処置がとてもいい加減で技術的な欠点で施工された痕跡ばかり
2)塗装面も目視で綺麗になっていれば良い程度で磨き傷だらけ
3)細部に至っては、クリーニングを一切されておらず、仕事そもののが中途半端
4)フィルムは施工して数年でも、すでに粘着層の劣化が進行。視界の悪さはガラス以外にフィルムにも要因あり
5)モール類は磨きを行なった痕跡はあっても荒らす程度で仕上げていない
結論からすると、ユーザープライス¥50000はディーラーが作業しておらず下請けに投げた仕事であり
その金額の安さから全てその瞬間綺麗であれば良い仕事で済まされた事は明らかでした。
まずはリアの視界がボケる原因についての改善。
おそらく新車時施工したフィルムでしょう。
界面活性剤の選定も適当に行えば粘着剤に悪影響を与えます。
粘着層も既に膨張が始まっていましたので、それが視界悪化の原因。
フィルム剥がし、ガラスクリーニング、新規フィルム施工を行う必要性がありました。
フィルムを剥がしても粘着剤はしっかりガラスに残る。加水分解が発生していました。
こうなったらアウトです。
リアハッチの熱線も影響なく綺麗に剥がし終えました。
フィルムを剥がすよりも粘着剤のクリーニングが一番大変です(汗)
そして次は細部チェック
ドア裏、カルキがみっちりです。なんの仕事もしてなかったな?
ウィンドガラス、磨きが入っていました。これこそ技術なき余計な仕事。
おそらく、この水垢を取り除くために行なった研磨なのでしょうけど、
これは火山灰の影響である可能性が高い。
その場合、ガラスへ侵食してますので磨きで落ちるはずがない。
それを知らずに研磨をしたのでしょう。
そして落ちないのでコーティングで隠蔽・・・
ガラスの隅も灰の痕跡か? パウダー状のようでも水に濡れると厄介と聞いたことがあります。
ボンネット裏、カルキだらけです。どうしたらここまでの状態になるのだろう???
おそらくエンジンルームは開けなかった方だったのでしょうね~
ドアミラーも鱗だらけ。。。夜はさぞ視界の悪いことか・・・
MINIの時同様で、他の施工者の痕跡をリセットするためにも、ゴムやマット塗装、突起でた部分はマスキングを行いますがそれ以外は行いませんでした。
ごまかしコーティングをクリーニングで剥がし、車体をリセット。
至る所傷らだけ。。。全く残念な状態です。
本腰入れて、可能な限りリフレッシュに挑みました。そして腰を痛めましたw
ガラスのクリーニングに時間がかかりましたがようやくボディーへ着手。
はっきり断言しておきます。磨いていないです。
おそらく水平面だけ磨きを入れたのでしょう。側面は傷らだけ。。。
濃色車の場合、人間が立った状態で目に入る場所がとても気になる場所。
それ以外は目立たないんです。例えば車体下部の塗装。
何も施工されていないわけですから、光を当てなくても反射の仕方が違います。
磨きを適切に行いしあげれば乱反射しないで済むんです。
見よう見まねで磨きを始めた方によく見られる現象。
シングルで一生懸命になりすぎるとこう入る磨き傷。
1箇所あればそのパネル殆ど入っていると言っても良いです。
画像は1枚のみですが水平面、ボンネットとルーフの状態が一番悪かったです。
そして完成。
普通の経年車としての施工日数ではなく、トラブル車両として課題満載でしたので
お預かりしてから作業び5日間とたっぷり取り組ませて頂きました。
普通の車、普通の磨きレベルでしたらここまでお預かりいたしませんのでご了承ください。
初回拝見時、そして入庫時と、見た目は黒々と綺麗に見えたはずでした。
納車前に施工された¥50000と言う施工金額からなる仕上がり、
洗車する都度、覚えのない傷が増えてくるような気がすると伺っておりましたので
おそらく磨いた際にコンパウンドが傷に入り込んでいたまま納車されたのでしょう。
洗車してそれらコンパウンドが流れ落ち、そして当店でのクリーニングで全て垢が落ちた・・・
火山灰による影響、過去にも同様なお車を施工した経験がありましたが、肌という肌はとにかく荒れ放題でした。
ガラスは鱗だらけ、、、侵食ではなくカルキ跡レベルでしたらなんとかなります。
ですが、研磨した場合どうすることもできません。。。
真っ白になっていたガラス面、新車時の時までは行きませんがなんとか透過性を出すことが出来ました。
ただ、私自身この問題についてはもっと技量を上げ、学ばなくてはならないと感じましたので
どこかの機会で自己研修をしたいと思います。
(MINI COOPER SとS4avantオーナー様、時期を見てご連絡いたします)
ブラック系の車は磨きが中途半端なら結果も正直に出ます。
そして磨いた結果は鏡のようになります。
磨く前とは大違い。
こんなレベルの仕事でユーザー様から仕事を取るならば、ディーラーとして納車仕上げの磨きは提案するべきではないですね。
皆様も、金額に釣られるのではなく、その店舗でどんな仕上がりで納車されるのか、現車を見れれば見る、または説明を納得いくまで聴くようにしてください。
国産車、輸入車問わず、中古車であっても数百万する商品なわけです。
中途半端な技術で挑まれたらきっと綺麗になってきません。
それぞれの問題に対して対処できる引き出しの数があるからこそ綺麗に仕上げられます。
カルキだらけだったボンネット裏、すっきり綺麗になりました。
エンジンルームにしたって、油性ツヤ出しでテカテカにしてしまえば綺麗に見えるだろう~
そんなレベルでしか考えていない業者もいます。ナンセンス
この画像、ツヤ出し剤は水性で速乾性のタイプを使用しています。
そんなにツヤは出ていません。
しっかり汚れを取り除いたからこそ綺麗に見えるんです。
表が綺麗でも裏が、中身が汚かったら残念でしょ?
課題満載でしたので、ありとあらゆる場所を徹底的にクリーニングいたしました。
ガラスは綺麗であることが一番!
ホイールも初めは汚れも噛んだマットシルバーでしたが、すっきり綺麗になりました。
本来の色はグレーシルバーだったんですねw
ルーフレール、クローズタイプなのでパネル接触部分には水が溜まります。
汚れも溜まる場所になりますので洗車の際は水を吸い上げるように拭いてください。
細かい場所ですが、リアハッチのカルキ類、ここも綺麗であると気持ちが良い。
私がこだわるところの一つです。
外的要因で汚れている箇所については、全て綺麗になる!お約束いたします。
今回は下取りプランでの取り組みでしたが、結構大変な状態でしたw
下取りプランは見直さなきゃダメかな???w
リフレッシュした車体を守るのはSPGコート超撥水。
この水の接触角、独特の滑り性から少しの風圧で流れ飛んでいきます。
AUDI S4 avantのオーナー様、この度は当店をご利用頂きまして誠にありがとうございました。
施工したお車でしたら洗車から承っております。
今回仕上げたコンディションを継続できるよう、是非ともご利用頂ければと思っております。