カーフィルムが臭う?

カービューティープロ115  航海日誌 ブログをご覧いただきまして誠にありがとうございます。

いつもは施工車両等のアップをするのですが、直近で施工するフィルム、施工方法について大変失礼な話がありましたので、この問題についてフィルムとは、臭いとは、について詳しく説明いたします。

今回のアップはほぼ文章なるため、お付き合いくださる方のみお読みください。

また、この文章は、当店の施工方法を擁護するのではなく、原理と原則に則って解説をします。

○カーフィルムフィルムの作り方について

http://www.seika.com/product/fiber/filem/firm_produce

https://www.okr-ind.co.jp/products/1040/

 ※添付したURLは製造工程の参考事例であり、当製品を製造しているメーカーではありません。

カーフィルムはポリエステルフィルムでできています。

車体に貼る側は25μ、剥がし捨てる側は38μのフィルムです。

製造の源流に遡りお話ししますと、ポリエステルフィルムはポリエステルのペレットが原料となり、それを熱により融解し、T台押出、チャックにより幅方向に延伸、流れ方向にも延伸をかける2軸延伸フィルムを指します。

その製造幅は、PETフィルムメーカーで2600~3200㎜幅(製造拠点によって異なる)

一回の製造ロットは、シャフトの巻き取り重量MAXになるので、25μの場合4000m+α、38μの場合3000m+α。それが主原反となります。

当店で使用しているシルフィードは原着フィルムとなりますので、そのカラーは製造メーカの段階で着色されてきます。

https://www.gunze.co.jp/denzai/contract/wet_coating.html

※添付のURLは2次加工における参考事例であり、当製品を加工しているメーカーではありません。

製造メーカーで仕上げられたフィルム原反は、2次加工メーカーに納入されます。そこで剥離フィルムへの粘着加工を施され貼り合わされ2次加工原反となります。

その段階で製品幅は1100㎜。

ここで2社の製造メーカーが登場してきていますが、共に製造工程はクリーンルーム。

常温常湿で管理されたライン、そこでは揮発性溶剤は使用しても水等は一切使用されません。

また加工工程においては、溶剤を揮発させるためにオーブンが存在していますので、絶対乾燥状態となります。

2次加工で仕上げられた製品、あとは流通するための小包装に仕上げるわけですが、そこで使用されるリワインダーもクリーンルームで仕上げられるため、水などは一切使用されません。

使用しようものならば空調センサーでエラーが発生しますので、製造の現場で水による異常などは一切発生しません。

当店で購入する小包装、一本の幅は1070㎜×25m巻きの製品です。

これらはリワインダーで一本あたり25m巻きに仕上げられるわけですが、その前段階で存在する中間製品はおそらく2100m巻きがMAXでしょう。

巻き取りシャフトの重量制限、それと巻き上げの外径の制限等。

次へ繋げる前に、2000mの中間製品、これを一本25m巻きに分けた場合、1ロットあたり何本仕上がるでしょうか? 単純です。

2000m÷25m

前後で若干のロスは発生したとしても、およそ80本できる計算になります。

では25μの原反から考えたらば、同じフィルムロットないで派生する関連ロットは160本と言うことになります。

フィルムメーカーを除外したとして、2次加工メーカーからスタートした場合の解釈です。

フィルムメーカーでしたら

1125㎜×3面=3300㎜

1125㎜が4000m巻きで最低でも幅で3面ならば12000m

厳密にその12000mが1バッチで仕上がる単位ではないので、仮に臭うフィルムだ!と仮定した場合、

その対象ロールは、およそ1125㎜×4000m×3本が疑わしいと言う、とんでもない解釈につながります。

では次、一つの透明遮熱フィルムを運助に貼るために考える取り位置について話します。

○カーフィルムの取り位置について

当店で現在使用する透明遮熱フィルムはシルフィードFGRー500です。確か記憶では3年前に完全IKCにシフトしました。

製品幅は1070㎜×25m

4ドアの車の場合、ガラスの長さは平均して1000㎜。

高さは車種により異なりますが、およそ400㎜~500㎜。

取り位置は

1)幅で2面取り1000㎜繰り出すか、

2)流れで400㎜を1枚として、再び400㎜を繰り出す。

これは歩止まりとロスをなるべく少なくするための工夫です。

どちらの取り位置にせよ、ロール原反からは1m繰り出した! といたしましょう。

25mのロール、1mもロスを出さずに運女に貼った場合、果たして25mロールあたり何台できるか!

単純ですね。25台はれる計算です。

カビ臭くなる車が1本のフィルムから25台発生するんです。

ですが、フィルムに問題がある?その場合どうなるでしょうね~

仮説2000mから25m巻きが80本。  すると?

25台×80本!  2000台の車がカビ臭くなるわけです。

もちろん80本というロールは日本全国で使用する施工店に送られますので当店だけが発生するなど考えられない話。

今回ユーザーから主張されている問題については、FGR−500とSC7015からカビ臭が発生しているという指摘。

これを掘り下げて二つの製品が疑わしいと考えた場合、最低本数80本×2製品=160本。

何を根拠にこれだけの本数に異臭が発生していると定義づけるのか。

製造の原理と原則を理解している私には全く理解できない話です。

25m巻きのロール、当該ロールから繰り出し貼ったのはハイラックスだけに限らず、

他の車にもフロントガラス、運助、サンフールなど施工しています。

他の車では発生していないのに、ハイラックスだけカビ臭が発生している、全く不思議な話ですね~

発生しているならば、梅雨時期に入り他の車からも不具合の連絡が入るはずでしょう?

しかも、それがFGR-500だけで最低2000台は起きているってことです。

何を根拠にフィルムが。。。こじつけにも程があります。

続いて施工方法についても問題視してきた為、これも解説いたします。

○カーフィルムの施工方法について

フィルムの施工方法、使用する施工液はフィルムオンと言うものを使用しています。

開業して、フィルムをメニュー化してから丸9年。

このフィルムオンが臭い!そんなクレームは1度として起きたことはありません。

ガラスに貼った後、可能な限り施工液はスキージーで抜きます。

ただし、全て抜ききる事は出来ません。やれば糊ずれも発生し仕上がりが悪くなりますので

ある程度のところで終わらす、これがプロのやり方です。

残った水分、これはフィルム側から透湿していきます。

透湿にかかる時間は、冬場で3時間から5時間、夏場ならMAX2時間で水の痕跡は抜けてなくなります。

すなわち、施工して引き渡した後、日付が変わる頃には全てなくなっている!と言うことです。

では1台あたりに配合する施工液の量、1Lのスプレーボトル一本分です。

車種に応じて継ぎ足ししますが、2Lも作りません。

厳密に1L作って、1L使い切ると失敗するんですよ。

十分霧吹きできなく、まんべんなく施工液が散布出来なく、それで不具合が発生するんです。

500㎜Lを切った段階で継ぎ足し済ますが、それでも丸々1台貼って延べ1L使った感じでしょう。

では施工方法をハイラックスだけ別なるやり方でやったか?

あえて言いますが、プロの仕事として決まったルーティンがあって施工し、

その日の朝にお預かりして、午後2時までに仕上げ渡す約束をしているのに、その1台に不具合出すようなアホな施工方法をするバカな施工者などいません。

時間に追われ完璧に仕上げ出庫させるために、まず無駄な動きなくやっているので、それ以外でロスを発生させるやり方をするのはアホ。それに尽きます。

また、もしもカビ臭い原因が施工液ならば

6月2日に施工、苦情として来たのが6月11日。

その空白の数日間はどうした?って話。

カビ臭いならば、翌日には発生している。

そして肝心な6月11日と言う日付。

6月10日は丸一日雨でした。

6月11日の来店時、店の前に車を止め、およそ1時間近く右側運転席と後席ドアは直射日光を浴びていた。

それにより右側後席のフィルムからは、わずかに匂いが消え始めました。

リアガラスに至っては匂いが消える傾向にありました。

完全ではなくてもその数時間で変化があったということです。

その現象が他にも起きているのではないか不安もありましたので、

ハイラックスの次に施工した車両の確認も行いました。

FGR-500はAUDI RS-6 確認日6月11日 夕方16時から17時

SC7015は新車アルファード 確認日6月11日 10時ごろ

いずれの車両からも指摘の異臭は発生していませんでした。 これが裏付けです。

そして6月16日、オーナー様から連絡があり再び臭くて剥がした。

前日の6月15日も丸一日雨でした。

これで原因が何であるか特定できたようなものです。

この前にも記した通り、製造メーカーの製造拠点では水は使用していません。

二次加工メーカーでも、加工拠点での水分持ち込みはしてません。

唯一水を使うのは当店になりますが、スプレーボトルの充填は施行の都度行っています。

すると臭いの原因は?と言う事になるのですが、

当店はボディー研磨、フィルム施工だけを生業にしているわけではありません。

車内のルームクリーニング、軽度もあれば重度もあります。

重度となると、過去には灯油をこぼした、嘔吐した、魚の生き餌をこぼした、お茶のシミ、ペットの尿、雨漏れ。

ルームクリーニングに至っては、ほぼトラブル車両と言っていいでしょう。

そこで私自身の車で発生し、処置した経験をまとめたブログがありますので次に添付致します。

○車内のカビ臭について

車内のカビ臭、ドアを開けた瞬間にそれは感じることができます。

普段嗅ぐことのない異臭ですから人は拒否反応を起こすのは当然。

ルームクリーニングも生業にしている当店として、異臭の発生源はどこなのか!それを究明するところから始まります。

過去の事例を添付したのも、外は晴れているのに車内が異常に結露する。

またエンジンを始動した際の、一発目にエアコンから出る風がカビ臭い。

密室の空間で、結露するような症状が出ていると言うことは、漏水を疑う以外ないんです。

BMW 6シリーズ(E63)では、大雨の後、リアシートの足元がびしょびしょになる程水が溜まった経験がありました。

車が変わっても必ず起きる時は大雨の後。 なぜ? はじめはそれしか思い浮かびません。

添付したブログでは、ディーラーに頼るのもこれが限界と思い、自分で究明したことが始まりでした。

最後に乗った6シリーズでも同じカビ臭さを感じましたので分解整備。

原因は至って簡単でした。

防水の概念は水の流れを正す。コーキング不足ならばしっかりしてあげれば車内への侵入は防げる。

この整備を行った以降、どんな大雨や台風が訪れても雨漏れは一切発生しなくなりました。

カビの発生する現象として、密室の車内で空気が腐るから起こる。

週末しか乗らない車であっても、防水ができている車であれば突如の気温差で起こる結露は発生しません。

ただそれ何週間も乗らないでいた場合は別。空気は自然と腐っていきます。

水が侵入している場合、その湿度の問題ではなく、車内で使用されている緩衝材への給水による腐りが異臭の発生原因であったりするんです。

緩衝材、防音材、それらはカーペットの下、樹脂パネルの裏、目では確認できない場所に使用されています。

工業製品では、まずカビに起因する臭いは発生しません。

臭いで言うならばアウトガス(残留溶剤臭)です。

新車を購入されて、新車の匂いだと感じるあの匂い、アウトガスなんです。

熱可塑性樹脂を使用してますので、その可塑剤から発生するガスを嗅いでいる事になります。

ですがそれはカビ臭ではありません。

すると、慢性的に水がどこかで溜まっている可能性を考えるべきでしょう。

そこを突き詰めない限り、長雨が降ればいつまでも臭いは続く事になります。

○今後のフィルム施工に至り

今回、この異臭問題とは別で、ご依頼主様の都合によりキャンセルとなった事例がありました。

こちらは結論から言えばご予算。

フィルムを施工するにあたり、全ガラスを施工するにはおよそ10万近くになります。

それを1万でも安く貼るために、あちこち問い合わせをする。

それら選択はお支払いされる方の自由ですが、施工者としてはとても嫌う案件です。

結局安けりゃ良い。そんなスタンスの方に最善を提供する。

安さを求めて高い水準を要求する、最近よくある理不尽な話です。

幸いにしてキャンセルになりましたので、余計な材料消費せず済んだと解釈しております。

技術を提供する仕事をしていますので、そのプライスの指し値をされるならば、是非とも安い施工店でご依頼してください。

そして、今後につきまして、フィルム施工はボディーコーティングとのセット施工のみ受付といたします。

今回発生した臭いの問題、施工店として瞬時に問題の有無を把握できるのは施工後翌日の状態です。

完全乾燥した後に臭いが出ていなければ(出るはずもないのですが一応対策です)問題ないと判断がつきます。

仮にその後に異臭騒ぎが起きても、お引き渡し時には全てにおいて絶乾状態となりますので対象外と判断いたします。

今後フィルム施工のご依頼については、原則としてボディ施工とセットのみとし、あとは個別判断にて対応いたします。

何卒、ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。

長文、お読みいただきまして、誠にありがとうございました。

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