カービューティープロ115 航海日誌 ブログをご覧いただきまして誠にありがとうございます。
20℃を超える気温となると、ちょっと汗ばむようになりますね。
これだけ暖かいと仕事どころではありません。いっそ走りに行きたい。
ですが、この時期だからこそ真冬に怠ってしまった車のお手入れに時間をかけれると思うんです。
定期的にお手入れをしてあげれば必要以上に手間がかからず済みます。
コーティングメンテナンスも同じ、放置するよりも定期的にご依頼くださいね。
その方がよっぽどローコストで綺麗を維持できます。
さて、今回はバイク。
そしてちょっとディーラー段取りに問題がありましたので、最終的に直接ヒアリングを行いました。初めの相談から経過をご紹介します。
初めはレースカウルのラッピングとしてご依頼。
構想は画像のコンセプトで行きたいということで頂いたのですが、画像がざっくりしすぎている。
ディーラー打ち合わせの段階でグラデーションの話があり、何をどうするのか、全く方向性が見えぬ話に感じていました。
車両を見ると既に塗装がされている。ラッピングの話がオールペン?
そもそもクレバーウルフレーシングのレースカウルなのでFRPのホワイトゲルコート仕上げ。
おそらく純正色を基調としてそこに何かを施すと言う話を進めていたのでしょう。
そこでユーザー様立会いで私と2者による打ち合わせ。ラインをどのようにするのかを具体的に抽出。可能な限りリクエストを伺いました。
ですが、1度の打ち合わせで全てが決まることなど決してありません。
精度を上げるためには数回打ち合わせをしなくてはならない。
しかしお互い仕事もあるためその時間がなかなか取れない。
そしてディーラーが車両の移動だとかだんだん話が変わってくる。
この段階でディーラーでの手は離れたと思ったのでしょう。私の受け取り方は全て投げ出した。それしか捉えることができませんでした。
なのでユーザー様に車両を引き上げて頂き、そしてお持ち込み頂きました。
既に保安部品が取り外されていたためナンバーが付いていても自走不可。
トラポで搬入頂き、改めて本来のリクエストを伺うと
本当は2020年 8耐仕様のカラーリングにしたかったようなのです。
既に塗装で上がっている段階で方向性は異なってしまいました。
ここからどのようにして格好良く、そしてオーナー様らしさを出すかになります。
ラッピングでインクジェットを用いればグラデーションはできたでしょう。
とても残念がっていましたが、塗装は塗装でのよさもあるのでそれを引き立たせるよう磨きも加え輝かせる所から開始。
塗装上がりのバフ目も全て整え、美しいブルーメタリックに仕上げました。
ブルーをベースにして再度にサテンブラック。
そしてバンクで目立つようサテンエナジェティックイエロー。
速くなくて良い!目立つだけで速くるようにする!そして走っても速い!
エキゾーストの熱対策も考えて剥がれないような貼り方で仕上げます。
左右非対称の形状ですが、左右で同じラインを出しています。
アンダーカウル、サイドカウル、使用するフィルムの量も少ないのであっという間に仕上がりました。
そして続いてアッパーカウル。
ポジション球のある場所、エアーインテークの部分はサテンブラック。
裏側の巻き込みもフロントから続いてくるのでサテンブラックで繋げます。
作業進行中、随時ユーザー様とラインで確認。
8耐仕様には結果できないが、ヨーロッパのYAMAHA RACINGのCIを発見したのでその方向性を提案。
この仕様もお互い正解であると理解。一応ワークスカラーと言う事になります。
カウルをどんどん外していきます。
パーツが外れるとラインが崩れます。単品での施工の難しさはここにありますが、今回は幸い車両をお預かりできたので全てフィッティングをしながら確認することが出来ました。
位置も完璧です。
各パーツ貼り終えました。あとは組み上げるだけ。
Rのデカール位置合わせ。このステッカーが純正とはラインだ異なるから位置が合わないとディーラーが言っていましたが、位置が合わないのではなく、合わせるんです。
塗装で出来ないこと、それらラッピングならばできます。
逆も然りで塗装でしか出来ないことがあります。
何をどうするのか、デッサンの段階でその方向性をしっかり決めることが大切。
ブルーにゴールドを入れる。
差し色としてはGoodでした。
ただ後ろだけだと物足りません。
フロントにも細く入れてみましたが
この段階でも横にインパクト薄いと思いませんか?
依頼していたステッカー類も仕上がってきました。
左右にこれを貼りますが、これはユーザー様の完成に向けた最後の儀式と考えています。ワンオフのステッカーロゴなので、バランスよく目立つようセットしていただきます。
そして完成日、左右のスピードブロックもインストール、
Rのロゴも貼り込み、サイドにゴールドのラインも入れてみました。
そしてロゴステッカーも配置。
スピードブロックもどの位置から見ても完璧な位置関係。
仕上がった瞬間店内は歓喜に満ち溢れていましたw
表に出して記念撮影。
完璧ですよね?
初めはどうなることやらお互い不安なスタートとなりました。
スタートラインに一部噛み合わないコマがありましたけど、しっかりユーザー様とのヒアリングを行えばたとえ路線変更をしたとしても完成度の高い仕上がりになります。
あとは転倒することなく、前の車両にプレッシャーを与えるような走りをしてください。