こんにちは。 カービューティープロ115のヨシノです。
3月10日の煙霧はものすごかったですね〜〜 空が黄色く、曇ったかのように日の光も届かない状態で、通り過ぎる車も黄色くなっていました。 今回施工したお車は、3月6日の夜ご入庫頂き、3月10日朝にお引き渡しを致しました。 施工前に、一度ご来店し、塗装状態を確認。正直どこまでどうなるか分からない状態でした。
HONDA車特有の、経年車になると水すら染込む塗装。左フェンダーと左ドアの塗装だけ艶の状態が良く、それ以外のパネルは全て艶が無くなっていました。
艶の差が生じているのには何か原因があると思い、いろんな角度からパネルをチェックしてみると、やはり左フェンダーは再塗装。ペーパーを当てた跡があり、そのボカシで左ドアも再塗装をされていたようです。 他のパネルは洗浄も簡単にはいかず、強いケミカルは全て受け付けない塗装。残念ですが、完全に劣化していました。
生きた塗装だけは、ディテイルウォッシュの効果が出ます。
全体的にマスキングを施しましたが、実は、この弱粘着剤のマスキングテープですら、アタックしていたんです。一カ所その確認をした段階で全て剥がしてしまいました。 すくんだ状態の酷かったパネルでテスト施工。
どうすればここまで艶が無くなるのか??水平面ならともかく垂直面で艶が無くなっているのに疑問を感じました。
磨けばなんとかなるもんです。しかし、普通に磨くやり方は一切通用せず、今回は特殊なやり方で仕上げました。
仕上げた後、拭き上げでもスクラッチが入り、マスキングの境につまるコンパウンドも拭けばキズ。ケミカルで吹き上げるとクリアがくすむ。 全体的にくすんだ原因が解ってきました。
おそらく、鉄粉除去剤、強いアルカリ系洗剤、シリコンオフなど、効率よく作業する為の液剤が全て塗装にアタックした結果、艶を無くしてしまったと考えられます。
なんとか仕上げた状態。しかし、これを維持するのも難しいでしょう。
この仕事をしていて、全てが綺麗に仕上げて、それを維持するのも簡単で済ませられるならなにも問題がないのですが、時に厳しい現実をお伝えしなくてはならない事もあります。 このお車は、既に塗装が劣化しており、一部クリアーも剥脱している場所もありました。
コーティングが劣化するよりも先にクリアーが再び曇りだす可能性もあり、メンテナンスも難しい状態です。 なにをしてもキズが入りやすい塗装です。唯一洗車が劣化のスピードを遅らせる手段かと思います。 お客様に問題がある訳ではありません。これだけ劣化が進んだ塗装。再販すべきかを考えなくてはならないのと、車両価値があるのであれば、製造メーカーであるHONDAさんも、もっと耐久性のある塗装に変えるべきではないかと思います。 この度は当店のご利用、誠にありがとう御座いました。